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政府、AIのリスク対応で法改正に向けた検討開始へ

政府はAIの悪用や暴走が社会に深刻な影響を与える懸念を踏まえ、AIに関する法律の改正に向けた検討を始める。開発・提供事業者への規制のあり方が論点となる。過去にはAI事業者向け指針の策定や法規制を視野に入れた検討方針が示されており、制度見直しの議論が続く。

何が起きたか

政府は、AIの悪用や暴走が社会に深刻な影響を与える懸念が高まる中、AIに関する法律の改正に向けた検討を始めることになった。今後、AIの開発や提供を行う業者への規制のあり方などをめぐって検討を進めるとしている。

これまでの制度整備の経緯

政府は2024年4月に「人間中心」など10原則を柱とするAI事業者向け指針を策定し、5月には法規制を検討する方針を決めた。6月に策定した「統合イノベーション戦略2024」では、安全性を確保した上で社会での活用を加速させることや、ガードレールとなるルールの必要性が示され、夏にAI制度研究会(仮称)で具体的な検討を始める方針が盛り込まれた。また、AI戦略会議は規制を考える上で検討すべきリスクとして、医療機器や自動車の誤作動、偽情報・誤情報による人権侵害や投資詐欺、AIの兵器転用などを挙げている。

閣僚発言と情報提供の論点

古川俊治デジタル相はインタビューで、AI推進法について「改正を含めて検討が進む」と述べ、開発事業者からの情報提供のあり方を含めた制度の見直しを検討する考えを示した。政府は2025年12月にAI活用の指針を策定し、開発事業者に不適切な出力や意図しない動作を抑制する対策を求めている。AIの高性能化を踏まえ、同相は「情報提供を適切にしない事業者に対する懸念が高まっている」と指摘した。

企業・産業への影響

AIの開発・提供事業者にとっては、情報提供の範囲や出力抑制策など、指針にとどまらず法改正で義務が変わる可能性がある。ただし現時点で示されているのは検討開始であり、規制の具体的な内容や対象、時期は確認できない。AIを組み込む製品・サービスを手がける企業は、制度の方向性を注視する必要がある。他方、EUでは包括的なAI規制が成立し、域内で活動する世界の企業を対象に2026年から適用され、違反時の制裁金は世界年間売上高の最大7%か最大3500万ユーロのいずれか高い方とされ、日本企業も対象になると報じられている。国内の制度設計が国際ルールとどう整合するかが焦点になり得る。

情報の食い違いと留意点

NHKは今回の検討開始を2026年10月26日付の記事として伝えている。一方、サイエンスポータルの記事は2024年時点の指針策定や制度研究会での検討開始を扱ったもので、同じ検討の流れを異なる時点で報じたものとみられるが、両資料の関係は本文中で明示されていない。また、デジタル相の発言時期について日経の記事は「2日」とのみ記し、月の特定は本文からはできない。規制の内容や法案提出時期は資料になく、断定できない。