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岩井コスモ証券で不正アクセス、7口座に意図しない売買注文

岩井コスモ証券は、インターネット取引システムの委託先であるトレードワークスへの不正アクセスにより、7つの顧客口座で意図しない売買注文が発注され、うち5口座で取引が成立したと発表した。同社は取引前の状態に戻す措置を完了し、顧客の金銭的負担は生じていないとしている。あわせて4975人分の氏名やメールアドレスが漏えいした。

何が起きたか

岩井コスモ証券は2026年10月20日、インターネット取引システムの運用を委託しているトレードワークスがサイバー攻撃を受け、7口座で顧客が意図しない売買注文が出され、うち5口座で取引が成立したと発表した。14日に委託先のシステムへの不正アクセスを検知し、一部システムを停止した。同社は対象顧客に連絡し、取引前の状態に戻す措置を済ませたとしている。また、4975人分の氏名やメールアドレスの漏えいが確認されたが、これらの情報では証券口座へのログインや取引はできないという。

原因と手口をめぐる説明

両社によると、不正アクセスの発端は、顧客からの売買注文を岩井コスモ側に伝える売買管理システムへの侵入とみられる。岩井コスモは21日、悪意のある第三者がシステムの脆弱性を突き、総当たり攻撃を仕掛けてきたと思われると公表した。トレードワークス側の設定不備と総当たり攻撃により、管理者としてのIDやパスワードが漏れて売買システムに侵入された可能性が高いという。毎日新聞は、AIを用いた攻撃の可能性があると報じる一方、トレードワークスがAIによる攻撃とは断言できないとしたとも伝えており、手口の評価には幅がある。

顧客補償と情報漏えいへの対応

岩井コスモは、取引前の状態に戻す措置を完了し、顧客の負担は生じていないと説明している。毎日新聞によると、損失はトレードワークスが補塡する。漏えいした氏名やメールアドレスなどの情報では証券口座へのログインや取引はできないとされており、ネット取引の暗証番号は含まれていない。システムは既に復旧している。

企業・産業への影響

金融機関のネット取引システムで、情報漏えいにとどまらず顧客の意図しない売買注文が成立した事例として、証券業界のシステム委託先の管理と多要素認証などの防御策が改めて問われる可能性がある。毎日新聞は、金融機関で売買被害が確認されたのは初めてとみられると報じており、業界内で同種の委託構造を持つ事業者への点検圧力が強まることも考えられる。ただし、現時点で明らかになっているのは岩井コスモとトレードワークスに関する公表内容であり、他の証券会社への波及や業界全体の被害の有無は確認されていない。原因分析や再発防止策の具体的内容も今後の公表を待つ必要がある。